ブログのつくり方など(無料特典)

「美ヶ原高原」で、ほんとうの天体観測日誌を書きます!

 

前回のお話はこちら

(前回のあらすじ)ブログを書いていく中で、会社での仕事が限界になり、思い切って逃げるように仕事を辞めた。

 

その1年後・・・・

1年後の私は、星の中にいました。

新月の夜に向かったのは、

美ヶ原(うつくしがはら)高原でした。

かねてから、ここで星を観たいとずっと思っておりました。

季節も良い5月、

昨日、作業を無理やり終わらせました。

出発は午後。

車で1時間半くらい。

午前中は、

長野に来てから5日ほど経過した、家の掃除をしはじめます。

いったん、作業も終わり。

気持ちを区切らねばと。

「気」を入れかえるためにも、掃除機をかけて、

散らかったノートやら机を片づけ、

食器を洗い、

洗濯ものをして、布団も干します。

そして、また、秘密の温泉へ。

近いのです。

ここで、久しぶりに人と話をします。

温泉にいた方は、埼玉からこられた方とのことです。

温泉好きな感じでした。

いやー良いですね。

こういった一期一会は。

連休も終わりに近づき、今日、戻り、帰る前に温泉へ寄ったとのことです。

こちらも、一応、ブログの作業も終わって、

午後から天体観測へ向かうので、

もう、

なんだか温泉での会話も、こころなしかテンションがあがります。

この、見つけた小さな温泉・・・

長野にきた最初の日に訪れた時は、ちょうど桜が咲いておりましたが、

5日ほど経過したら、葉桜に変わってしまっておりました。

季節も動くのだなぁと、のどかな山並みを眺めながら温泉を後にします。

良くまわる温泉で、汗も引かないままに家に戻り、

さあ、準備です。

前日には街に出て、レンズフードや、カメラのリリースを手に入れました。

とにかく忘れものがないように。

大切なチェックリストをつくって、

そして、カゴに入れていきます。

カゴを使うと持ち運び移動に便利でした。

カメラセットがこちらになります。

 

 

 

 

そして着替え、帰りに朝、やっている温泉に行くためにも、

そして何より寒さ対策のためにも、

冬用のニットやら、

この家にある冬物も少し拝借します。

クローゼットのにおいが昔のままで・・・

それがなんだか子供の頃にどこかへ訪れようとする時の気持ちを思い出させてくれて、わくわくします。

冬物の服もカゴに入れて車にまとめて積み込みます。

カメラの準備で、

ひとつだけ、

用意できないものがありました。

寒さ対策の結露防止、レンズヒーターは街のカメラ屋さんのどこにもありませんでした。

それで、近くのカメラ屋さんに取り扱いがないか確認したところ、

出たカメラ屋さんのおばちゃんが、

「何に使うの?」って聞いてきたので、

「星を撮ろうかと思いまして・・・」と言うと、

「カイロで十分だよ・・・うちもいつも白鳥とか撮る。カイロを布でくるんでレンズに巻いているけどそれが一番良いかと教えてくれました。

100円ショップでまだカイロが売られていたので、それでと、

冬用の靴下をクローゼットから拝借し、これをカメラに巻き付けるようにしました。

そして、電話を切る時に、おばちゃんが、

「良い旅を」と言ってくれました。

はい、おばちゃん、ありがとう。

ということで、

街で、

レンズフードと、シャッターリリースを手にいれ、レンズヒーターはカイロで代用、

これで一応、天体観測の形は整いました。

午後、夕日の時間にむけて出発です。

以前、聞いたのですが、美ヶ原は近いとのこと。

ですが、

カーナビでも、1時間半くらい。

距離にして約50キロ。

ふだん数キロ程度しか運転しないので、遠い・・・

しかし、田舎の道は迷います。

景色が同じなので、目標がない。

通り過ぎても、道が一直線に伸びていて、簡単に左折やら、Uターンするところがないので戻るのにもひと苦労です。

それと、スピードです。

信号も少なくて、車も人もいないとなると、

自然とスピードが出てしまうのですが、

以前、昔、知り合いが、

田舎の一本道で、スピード違反で捕まり、すごい罰金とられたと・・・そんな話しを思い出しました。

田舎ほど、車の流れがないので、単独でスピードを出してしまうと危ないらしいです。

確かに、そうかもしれません。

あとは、対向車の右折もけっこう強引だったりと、(信号が少ないので車が途切れずに)ちょっと怖かったりもしました。

ちなみに、あとあと車の後ろをみたら若葉マークが・・・。

誰がつけたんだろう?

ここにくる親戚の人だろうか・・・?

どうりで、ここに来てから、車のバックミラーをみると、後ろが車間距離をとっていたわけだ・・・と、あとあと気づいたのです。

若葉マークをつけたままなら、スピードを出さなくても許してくれそうなので、そのままにしておきました。

しかし、長野は陽射しが強いです。

山へ行くのに向こうで着替えるのは面倒だったので、厚着をして行ったのですが、

直射日光が強いので、すぐに車内が暑くなります。

信号にとまったタイミングでセーターを脱ぎます。

どんどんと山道を進み。

ああ、一年前も来た道だと、少しずつ思いだします。

標高が上がるにつれて、また、山桜が咲き誇っておりました。

道もゴールデンウイークなのに少なく、

いや、出かけたのがもう午後なので、これから山に行く人はすくなかったのかもしれません。

ほとんど対向車にも出会わずに、

どんどん標高があがり、美ヶ原へ到着しました・・・!

快晴でした。

道の駅、美術館方面からの長野方面の景色が好きです。

盆地を見渡せ、アルプスも見えるのです。

トイレが有料。

水が貴重なようです。

高原ということで、ソフトクリームがありました。

駐車場にはツーリングのバイク、家族連れ、

そんな中、ソフトクリーム食べる?という話し声が・・・

聞かれていたおじいちゃんは、

「こんな寒いところでソフトクリームは食べれないよ」と、

確かに。

ここは、風が乾燥していて、なお、体感気温が低いのです。

日が出ているうちでこの寒さだと、持ってきた冬着でもしのげないかもしれない・・・

と心配になりました。

自販機で暖かいものでもと思い、コーヒーを買いますが、

冷たい・・・

えっ

暖かい飲み物だけが、全て売り切れでした・・・

さすがに標高2000mです。

もう夕方、美術館に面したおみやげ屋さんも閉まりかけでした。

中に入ると冬用のストーブがごうごうと炊かれております。

暖かい。

ここの、お土産がまた面白いのです。

ですが時間がなくて、ちゃんと選べない・・・

何か買わねばと。

お店が17:00にしまるギリギリまで悩んだあげくに、買い物を済ませました。

ちなみに、美ヶ原高原の駐車場は、北側(長野方面)と、南側の甲斐の八ヶ岳方面があります。

どちらも24時間停めることができるので、車で野宿できます。

南側の駐車場の誘導係のお兄さんがいました。

大学生でしょうか、

アルバイト?

とりあえず、星を観れるスポットを聞きます。

お兄さんが言うには、美しの塔あたりまで行くと綺麗ですとのことでした。

どこでも綺麗なのですがと付け加えて説明いただきました。

塔までは少し歩きますと。

じゃあ、そこにしようかな、と。

「今夜は野宿ですか!?」と聞かれたので、

あまりにも寒かったら帰るので大丈夫ですと伝えて、

お兄さんは、楽しんでくださいねと言ってくれました。

 

それでは、まずは夕日だ!と

カゴに準備したカメラセットとカメラのキタムラでみつけた中古の100円ほどで手に入れたカメラの三脚を持って、駐車場から歩いて15分くらいの美しの塔へ向かいました。

少し日が傾くのが迫っておりますので、急ぎ目です。

というか、景色が綺麗で自然と足取りがはやくなります。

日が西に傾きはじめておりました。

そして、360℃のパノラマが素晴らしい・・・

道の脇にある雪がまだ完全に溶けておりません。

写真で見たことのある、美しの塔が姿をあらわしてきました。

・・・

空の青さがすごい・・・

冷たい風が少し吹き抜け、鳥の声が聞こえ

そして観光客が塔の鐘を鳴らすのです・・・

鐘の音が響き渡る、青い空・・・

まるで別世界、

地球であろうか、

宇宙であろうか、

ここの夕日を見にくる人は、私と同じようにカメラにおさめたいという感じの人が数人おりました。

美しすぎる。

まさに美ヶ原・・・

日が落ちるまであと30分くらい。

色々な構図をはかります。

ほんとの写真が趣味な人もやってくるのですが、

すれ違うと挨拶をしてくれます。

おなじように、日の落ちる角度を色々と探している感じでした。

アナログカメラを持っているのは、私だけでしたが・・・

この景色はぜひおさめたい・・・

日が落ちるのを待ちます。

30分ほど待って、

ほぼ、18時ごろ、

ちょうど、塔の後ろ側、

南アルプスの方へ徐々にじょじょに、夕日が沈んでいきます。

綺麗・・・

ですが、

こんなに太陽ってはやく動くのだろうか・・・

どんどん太陽は姿を変えていきました。

シャッターチャンスにあせります。

しかも塔を背景にカップルさんがなかなか、どいてくれない・・・

片足上げて、両手で〇をつくっておりました。

たぶん両手の〇の中に夕日なのでしょうか!?

インスタ映えでしょうか、

こればっかりは、と

「すみません、一瞬だけ」とお願いしたら、カップルさんは構図を開けてくれました!

助かりました!(ありがとうございました。)

急いで、シャッターを切る。

そして、

他のカメラマンさんも、おなじく、その構図に入って夕日をおさめておりました。

これは、ほんとうに、あとあと感じたのですが、

カップルさんにひとこと声をかけてよかった・・・

出来上がった写真をみてそう感じたのです。

なにしろ最高の夕日がとれたのです。

 

 

 

 

カップルさんにお礼のおじぎをして、

その後は、まだ、どんどんと沈んでいく太陽を眺めました。

だんだんと、

オレンジが、

青に、

青が

濃紺に変わっていきました・・・。

まるで、惑星からの太陽が沈むのを眺めていたような感覚でした。

いや、地球も惑星なのですが・・・。

地球というよりも、「惑星」にいたような感覚でした。

夕日も観たよ、ということで、これから天体観測になるのですが、

ずっとここにいるのはまだはやい。

寒くなりそうで、お手洗いなど済ませたいので、車を停めていた南側の駐車場へ戻り、

お手洗いがある北側の美術館側の駐車場へ車で移動します。

移動に3分くらいかかります。

北側からの長野方面、アルプスの夕闇も綺麗で、

だんだんと街の灯りがともっていく夜景も素敵でした。

お手洗いを済まて、もう一度、写真道具に間違えがないか確かめます。
寒さ対策も整えて、お手洗いも済ませ、いざ観測地点の南側へ移動です。

駐車場へ車を停めます。

カゴの中の機材に忘れがないか、もういちど確認し、

いよいよです。

もうあたりも真っ暗・・・

ペンライトを使って、歩いている自分の存在をまわりに伝えながら、

先ほど夕日を眺めた、美しの塔へ再び歩いて向かいます。

まだ日が落ちたばかり、

そんなに、星がたくさんではないのですが、

ぽつりぽつりと、

星が広がっていきました。

歩いて15分ばかりの塔は、

星空スポットなのか、けっこうな星空見学の人がおりました。

なので、真っ暗で怖いという感じではなく、

むしろ賑やかすぎる・・・

標高2000mなのに。

特に大学生ぐらいのノリの人が多くて、はしゃぎ声やら良く聞こえ、塔の近くの広場に集まっておりました。

春は、空が霞むといいますが、

確かに・・・。

去年の秋に上高地で見た、澄んだ空はすごかったのですが、

美ヶ原で観始めた夜空は、

最初は「こんなものかなぁ」という感じでした。

おそらくですが、

地平線側、

まだ、街の光が落ちてないので、けっこう空が明るかったのかもしれません。

まっくらな中で、他の人たちの話し声は相変わらず聞こえますので怖くありません。

本物の天体写真家さんも訪れました。

夕日の時のカメラマンさんと同じように、挨拶してくれます。

しかも、

「ライトの光がまぶしかったら言ってくださいね」とわざわざ声をかけてくれました。

5月の標高2000mは想像していたよりも寒かったです・・・

とくに、足指の感覚は凍傷になってしまうのではと、

おそらく止まったままでじっとしているので、歩けばだいぶ楽になるのですが、足の指先が、感覚なくなってきました。

そして、持ってきたフィルムカメラでいよいよ撮影です。

21時を過ぎると、じょじょに星が深くなってきました。

なんとなく、昔、図鑑でおぼえたことを思い出します。

そっか、春は空が霞みやすいし、明るい星も少ないので見ごたえがない。

やっぱり冬はすごいんだろうなとも思いましたが、

真冬にこんなところに一晩いたら、凍ってしまいます・・・。

レンズの露結防止用に買ったカイロは、結局、暖をとる為に全て使いきりました。

合計で6個。

カイロ買っておいてよかった・・・。

そして、天体スポットで有名な場所、美ヶ原・・・

特に美しの塔がある広場は、

人が集まるので、

けっこう歩行者のライトがまぶしいのです。

あと、車のライトもけっこう目にします。

ですので、露光撮影をしているレンズに光が入ってしまう感じでした。

こんなに人がいるとは予想外でした。

おそらく近くにホテルがあるので、

ちょうど、宿泊の人が、ライトを持って、広場に集まる感じだったのだと思います。

あたりも広いので場所はありそうでしたが、

勝手に、牧場みたくなっているところに入ってよいのかわからずに、

しばらく、美しの塔のベンチなどがある広場付近で星を眺めておりました。

それは、塔を背景に写真をとりたかったのです。

写真だけでなく、

肉眼で観える星もだんだんと息をのむように綺麗になっていきます。

この星、なんだろう、

明るい。

そんな時に役立ったのが「Star Walk2」というアプリでした。

ですが、

星が多すぎて、星図どおりに探すことができない・・・

めちゃくちゃ、びっしり星が見えはじめておりました。

星図とにらめっこをしながら、おそらく、うしかい座のアークトゥルスだと、

むかし、覚えた星の名前・・・

懐かしい。

スマホの星図をスクショしておくと、天体の写真は撮れないですが、観えた星の並びと時間を残しておくことができるので便利だと感じました。

さあ、いつまでここにいようか・・・そう思いつつも、

ずっと眺めていたら、

何枚か写真をとっていたら、

帰ることができなくなりました・・・

だって・・・

東からもう、夏の星座がのぼりはじめている・・・

さそり座、

木星

土星

夏の大三角形・・・

そして、夏の星座は天の川が綺麗・・・

東からもうはっきりとミルキーウェイが・・・

天の川をはさんで、織姫と彦星もはっきりと・・・

そして、0時をまわるころは、

寒さも増すので、空がどんどんと澄でいき、

もう・・・天の川がはっきりと・・・

これは帰れない・・・

・・・。

春というより、もう夏の星座が強くなってきており、

天の川が夜空を綺麗に一周していることがはっきりわかりました。

だから、地球は、銀河の中にあるのかと、

春の星座よりも、やはり夏、

天の川は、天体観測の醍醐味だなぁ、とあらためて思ったのです。

0時を過ぎても、まだ話し声がけっこう聞こえます。

撮影も、もうフィルムが少ない。

ですが、思っていたよりも星を観に来る人が多く、ライトの光が入ってしまうので、

思い切って、

どんどん暗い方の道へすすみました。

もう、夜中も2時くらい。

ですが、途中で道に車も通るので・・・

せっかくの露光撮影も一瞬で、

数十分シャッターを開けたままにしておいたのが台無しになります。

難しい・・・。

フィルムカメラで撮っているので、出来栄えを確認できないので、なお、これで良いのか・・・

納得いくのが難しい・・・

そして、去年の秋に上高地でみえたカシオペアも姿を見せはじめました。

星は周っているのだと、

本当に、これは飽きない・・・

だって、どんどん夜空の姿が変わっていくのです・・・

ここで、星空観察をして唯一しんどかったのが、

先ほども書いた寒さでした。

対策は充分なつもりが、

とにかく足の指先が冷える。

感覚がなくなる・・・

ということで、

カイロを靴のなかに放り込んだのですが、それでも、足の指先がしびれ、

手で温めたカイロをローテーションして、足の指先の暖をなんとかとりました。

あとは、首の後ろをあたためると、体が全体的に暖かくなり、効果的でした。

チョコレートを少しかじり、

ベンチに寝転がり、

ずっと空を眺めておりました・・・。

きっと、冬の星座をみるには、

秋の夜更けにくれば、とても綺麗なんだろうなと思います。

それで結局・・・

朝方までずっと眺めておりました。

写真は撮れているかわからないのですが、

とりあえず、試してみました。

もう、ここまできたら

朝日も、と、

ですが、

さすがに、一晩中いて、少し疲れたので車に戻ります。

車の中でも観ようと思えば星は観れました。

寒くなくて良いのですが、少し窓が結露しており、あまり完全な夜空ではありません。

フィルムもなくなったので、

車の中で久しぶりに暖をとりながら、フィルムも入れ替えます。

のぼりはじめたカシオペアは結局、

アンドロメダが確認できそうな頃は空が明るくなるような角度で少し残念でした。

やはり5月はじめの空では、秋の星座まで届くことができなかったです。

車の中で休むのもつかの間、

今度は、朝日を観に、また塔へもどります。

空が白みはじめると、星はあっと言う間に姿を消していきました。

東の空が徐々にオレンジ色になってきます。

そして、また見え始めた星、

東の山肌、低い場所に、明るい星が・・・

なんだろう?

Star Waiker2で調べます。

ああ、金星かぁ・・・!

 

 

 

木星、土星、金星と、一晩でこれだけ、観ることができるのかと感動します。

そして、ふと冷静になった時に、

ひとつだけ、カメラのキャップがないことに気づきます。

ない・・・!

落としたかも、

「ああ、はしゃぎすぎた・・・」

・・・

空が明るくなってきて、

日の出をみる人は私をふくめて、三人しかいませんでした。

しかも、いちばん良いロケーションはもう残ってない。

でも、

もう、

日が落ちて、再び昇るまで、

地球が半周?で良いのか、半周するまで過ごせたことにもう達成感が・・・

そして、わずかな太陽の光の存在が、

気温の変化すらわかるようになるのです。

一晩中、外にいると・・・。

あれだけ寒かった空気が少し熱を帯びていることがわかってくるのです・・・

すごい・・・。

東に向かってカメラを向けて、

日の出を待っておりました。

地球が周っていることを確かに確認できました。

まるで、ジーっとのぼる感じ・・・

聴こえないけど、音がする。

だんだんと明るくなって、

見え始めた太陽・・・

小さいオレンジが、

徐々に大きくなって・・・

惹き込まれていると、

太陽は、凄い速さで移動しているのだ、と。

どこがカメラにおさめるタイミングか、

わからないくらい息をのむ光景でした・・・

そして逆方向、振り返ると、

太陽の光で少しオレンジ色に輝く、アルプス・・・

雪に覆われた、白く高い絶壁・・・

ロードオブザリングに出てくる山脈のような、雪山・・・

太陽が昇るとともに、

鳥がさえずりはじめ・・・

ウグイスの声も聞こえはじめました・・・

夜が明けたのだ、と、

ずっと、真夜中に隠れていた高い山々が姿をみせはじめます。

・・・

日が昇り切ったのを確認し、山を目に焼きつけ、帰ることをやっと決意します・・・。

途中ですれ違ったのは登山客の方でしょうか、

みなさん、おはようございますと挨拶をして、すれ違います。

男性が、「良く晴れましたねー」と声をかけてきました。

こちらも「そうですね。いってらっしゃい。」と挨拶を交わします。

車に戻る途中、歩きながら考えました。

なぜ、日本神話に、

星の神様はいないのか・・・

・・・

正確に言うと、いるようですが、

日本は天照大御神が最高神です。

あの朝日をみたら、

やはり太陽は神聖なものだと、

それは、理屈抜きで感じました。

山からジーっと昇る太陽は、神秘的で美しかったです。

そして、太陽の光とともに、徐々に姿をはっきりさせる高い山脈・・・

山もご神体です。

つまり、太陽に照らされて、他の神さまも姿をあらわす。

太陽と連なった自然が八百万の神さまであったのではないか、と、

のぼった太陽をみたら、神聖すぎて・・・

帰る頃にお辞儀をしなくてはいけないような気がして、一礼し場所を離れました。

それだけ、真剣に太陽を眺めるとインパクトが強い存在だと感じたのです。

日本は太陽の神さまで、星の神さまがいない件について

ふだん、起きたらいつの間にかある太陽ではなく、

日の入りから日の出までをずっと眺めていたら・・・

太陽は、特別な星であると実感してきます。

日本は農耕民族で、

日の出とともに作業を開始し、日の入りととものに休んで寝る。

それは、

農耕民族として生きて行くなかでは、必須な生活リズムでもあったのだろうと思います。

ですので、太陽を最高神とすることで、

日本人の生活のリズムを決めるということもあったのではないかと思いました。

夜に神さまがいて、崇めると、日本人の生活のリズムがおかしくなる。

これが、航海して海を渡る民族であれば、

逆に、夜の星が大切な道しるべとなるので、

星の観測が必然となる。

航海技術では、必須な天体観測、

夜にその星を眺めながら、

自然と、星の神話も生まれていったのかと、

それは、星図を伝承するひとつの手段であったのかもしれません。

そんなことを考えながら、

てくてくと、駐車場へもどったのです。

あと、奇跡的にカメラのレンズキャップを発見しました!

失くしたら、古いカメラなので同じレンズキャップはないだろうなぁと思って、あきらめられずに・・・。

夜に星を撮っていたあたりを明るくなったあとで歩いていたら、奇跡的に発見!

霜で凍っておりました・・・!!

ということで、今回の天体観測で亡くした物・・・

カメラのレンズ拭きはどこかに無くしてしまいましたが・・・

ほぼ忘れ物なく無事に終わり・・・。

安心して帰宅へと。

そして、駐車場に到着して、八ヶ岳方面をみると・・・

なんと、ちいさーく、富士山が見えたのです・・・!

長野県から富士山が見えるのか・・・!?

最後のさいごまで感動・・・。

山が高すぎて富士山が小さすぎる・・・。

しかもぼんやりと輪郭だけ・・・。

小粒な富士山。

ほんとに少し、頂上だけ・・・。

よーく見ないと気づかない大きさ・・・。

写真で必死に撮ったのですが、目では見えているのですが望遠レンズがないとその姿を残すのは難しかったです。(「美ヶ原  富士山」 などで画像を検索すると見えたイメージに近かったです・・・!)

もう、観ようとおもったものが、たくさん観ることができて・・・

感動したというか・・・

でも、もう寒さで、くたくたというか・・・。

気を抜くと倒れるほどの感動・・・。

朝日がどんどん昇るなか、車を下降させ、

温泉へ向かったのでした。

長い一日はもう少しで終わりです。

帰りも、こんな早い時間にすれ違う車もなく、

ですが体は冷えきって重たく。

冬服も重たく・・・。

もうはやく温泉へと心が向かいます。

ですが、

坂を下って、こっから一時間、

さすがに眠い・・・

スピードを出し過ぎないように(まったく車がいないので)気を付けて、

まだ、桜が残る山道をどんどんと下り・・・

ようやく朝に営業している温泉へ7時ごろ到着です。

カゴを持ち込みます。

脱ぎ捨てる服が多すぎて、温泉のカゴひとつではおさまりきらないのです。

何重にも重ねた、セーターやら、重たい服をカゴにどんどん脱ぎ捨てます。

温泉につかります。

はぁ・・しみる・・・

染みわたる。

足指、凍った感じの血管がどんどん広がっていき、

正しく、血がめぐっていく感じでした。

生き返る・・・

もう、高い標高で指も乾燥して、

何で切れたのかわからない切り傷が指にたくさんで、

おそらくシャッターやら、三脚の足の長さを調節する時に皮膚が切れたのでしょうか、

寒さで感覚がなくなっていたのだと、

温まって・・・温泉が傷に染みる・・・

ですが、もう、その痛みも、心地よい・・・

このまま、

カメラ屋さんへ現像をお願いするまで10時、

温泉の近くのお寺と神社に参拝をして、

途中で少し、車の中でうたた寝をして、

河原で景色を撮影した後に、少し、スーパーに寄ります。

地ビールを買いました。

あとは、

ビタミンが欲しかったので、不知火(デコポン)・・・

長野の春は、果物があまりないのですね。

夏は桃やら、秋はぶどう、冬は林檎ですが、春だけはそう言えば果物がない。

10時を過ぎて、写真屋さんが開き、

現像をお願いして、帰ります。

温かい、とん汁でも作ろうか・・・と。

戻ってから、つくり、

結局、15時にできる、写真の出来上がりが楽しみすぎて寝れず・・・

そして、15時過ぎてから確認した写真・・・

持ち帰って、写真をみながら残っていた・・・

温かい、とん汁と、地ビールを飲んで・・・

ようやく17時に寝たのでした・・・。

 

かつての私の生活は人と関われば関わるほど苦しい生活でした。

星を観たいと思う心の余裕もなく、ただただ毎日、地獄に出向くような気持ちで働いていました。

ですが、常識的と言われる生き方を捨て、会社を捨て、騒々しい世間を捨てたことで・・・

ずっと心の奥底にあった、田舎の畑のある家で、星を観て生きていく、という生活を送るようになりました。

それができたきっかけが、ブログでした。

あなたもブログを活用して、世俗を捨て、隠遁・スローライフ生活を叶えてみませんか。

その具体的な方法についてガイドブックとしてまとめました。

 

こちらからご覧ください。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です