体調もおかしくなり・・・
限界と感じた春・・・
もう、はっきり言うと会社を辞めて逃げた・・・
それに対しての負い目もあった、
でも、それでも、
私はブログの世界に飛び込んだ・・・
派遣会社の人とメールでやり取りをして、
結局は退職扱いとなった。
はっきり言えば私は戻る気はなかった・・・。
そして、しばらく、普通の何もない毎日を過ごす・・・
こころが解放されたのは、
正直に言うと、数週間ほどだった。
その後で襲ってくる、
ブログを書かねばという気持ち、
焦り・・・
当時、この先のことを考えて、生活資金を得るために、保険も解約した。
なので、ブログの世界で、成果を出さねばと・・・
ただ、その気持ちとは裏腹に、
私は、ブログからも現実逃避した・・・
もう何やってもダメなのだろうか・・・
春に仕事場から逃げ・・・梅雨もあっけなく過ぎ、気持ちは焦った・・・
ただ、それでもどこか、時間ができた余裕で、私はいままでできなかったことに向き合っていった。
それがブログだけでなく、
例えば家のこと、
ずいぶんと手をつけてなかった家・・・
修理も疎かにして、雨が降れば、雨樋が漏れるうるさい音・・・
夏がくれば、凄い、いきおいで伸び始める雑草・・・
家にいることが増えるので否応なく、不快なものは目にも耳にも入ってくる。
そして、私は雑草抜きをはじめた・・・・
7月の台風が過ぎ、蒸し暑さがひどい8月、
古くなった家の修理を頼み、
そして、庭の整理、家の整理もあわせて修理と同時にはじめた。
ああ、こんなにいらないものだらけだったのだと、
仕事から離れて、あらためて不要だったたくさんの「モノ」に気づいた。
朝、雑草を淡々と抜きながら色々なことを考えて気持ちを整理した・・・。
雑草を抜くことで、色々な気持ちを整理できた・・・。
引っこ抜いた雑草は、会社そのもの、
人間関係そのものだった。
雑草を抜きながら気持ちを整える・・・
要らなかったモノってなんだったんだろう・・・
そっか・・・
それは、仕事場の人間関係からはじまり、
住んでいる家、
もう古くなって使わなくなった家具・・・
修理業者の大工さんが嫌味ではなく、「この家しばらく人が住んでいなかったの?」と本気で聞かれたので恥ずかしかった・・・
それぐらい何もできず・・・手つかずだった・・・
ただ、ただ、
時間を浪費し、
本来やるべきことにも手をつけず・・・
ただ、意味もない仕事と人間関係に向き合い時間をとられ・・・
そういったいらないモノがなにかが、逃げてわかった。
そして、どんどん、いらないモノを捨てていき、
デトックスをし、
夏は朝日とともに起きて、雑草を抜き、
汗だくになり、
家の片づけにはげんだら・・・
ブログ書きもそっちのけで、
日の出とともに起きて、日の入りとともに寝る、
そんな、
原始のような生活をしていたら・・・
体調が、あんなに苦しんでいた体の重さが抜けていった・・・
ボロボロだった肌が良くなって・・・
そして、一年以上、ずっと変わらなかった血液検査の結果も正常値に近くなった・・・
ほんとうは逃げたことに対して負い目はあった。
仕事を辞めたこと、
体調不良を理由に逃げてしまったこと・・・
もう少しで無期雇用化だったのに・・・
「間違っていたらどうしよう」と、色々な選択肢の中で、
どこか、この考えがあった。
でも、間違えかも、と、思っていても思い切って間違ってみる、
それができたのも、
ブログで生きて行くという希望があったから、
想いを綴る場所があったから・・・
だから思い切って間違ってみることができた。
そして、思い切って間違ってみたら、
体調が良くなって、あ、間違ってなかったんだ、
正解だったんだ、と、
だから、逃げても良かったんだ、と、
雑草抜きも、家の修理も終わった仕事を辞めた年の夏・・・
扉の向こうにひろがるのは、すっきりと広がる庭、
そう、工事も終わり、
9月に差しかかかるころ、
すっと、体の緊張がほぐれ、床に全体重が沈んでいく感覚、
そういえば、いつでも、どこでも、どこかに力が入っていた・・・
だから深く、心をしずませることもできずに、体調も心もおかしくなったのだと、と、
あらためて感じる。
こんなに安心した気持ちはいつ以来だろうか、
ああ、そっか、アルコールでおぼれた母しかおらず、怖かったこの場所、
いつか、田舎に行った時に、
ずっと、高い山で隔離された、都会から離れた、田舎の家、
夏休み、おばあちゃんしかいない、
標高の高い田舎は、
さらっとした空気、
桃の香りが漂う夏、
お線香のにおい、花火のにおい、農業用水路に流れる水の音、
一台しかとおらない道をまっすぐに進む自動車の音、
ただ、ただ、遠く、
怖いものから逃げて、何もせまってこない場所、
そこにたどりついた時のような感覚を思い出す。
電気もつけないのに、部屋の中は、かすかに明るい、
なんでだろう、
ベットから起き上がって、
扉の向こうに広がる、庭を眺める。
もう、9月、
大きくなった満月が、
ちょうど、空の真ん中を通り過ぎ、
庭を照らしていた。
雑草対策に広げた、防草シートに月あかりが反射して、
部屋の中まで明かりを届けていた。
きっとここまで、春に木を伐り、夏に雑草を引き抜き、こころを整理しなければみることができない光だった。
庭が薄い白色を漂わせている。
それは、月の明かりに照らされて広がる、まるで、大きな海のようだった。
きれいな満月の空と地面が美しい光のコントラストを放っていた。
もう、それは、ただ、ただ、深い安心を教えてくれる月あかりであった。
仕事を辞める時に、こうなることがわかっていただろうか、
あの時は、もう、不安だったし、逃げるしかなかったのだが、
きっと、怖いと思ったものから、
もう、間違っても良いから、逃げてしまえば、
案外とそれが、あとで、さ、正しい、と、そうわかることがあるんだって、
なんかそれって、いつか見たアニメのセリフにあったな、
その意味が、わかった気がした。
庭に広がる海をみて、そう感じた・・・。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
私は、文字を書くことで、
だんだんと、
そう・・・、なぜ書くのかの本質も、考え、ブログ書きの旅をはじめていったのです。
ネットの世界で知った、作家志望だった、文章の先生、
いったいこの人は、
何を教えてくれたのだろうか、
ただ、単純に、文字の書き方だけだったのだろうか、
想っていた、書きたい気持ちとはなんだったのだろうか、
そうして、文章を書く旅をはじめたのでした。
この文章を読んでいる方、「今」がつらくて悩んでいるのであれば、
一緒にブログをやって、この浮世から逃亡してみませんか・・・
浮世から逃亡する方法へ・・・
ブログの旅について語ります。
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